横領疑いの1350万円「ギャンブルに使った」 沖縄本島中部のJAおきなわ20代職員 刑事告訴を検討


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
職員の横領について謝罪するJAおきなわの普天間朝重理事長=那覇市壺川のJA会館

 

 JAおきなわ(普天間朝重理事長)は10日、本島中部の支店で勤務する20代の男性職員が支店金庫室内の現金1350万円を横領していたと発表した。職員は調査に対し「ギャンブルに使った」などと話しているという。

 同職員は、JAの金融部門に当たる信用事業部門を担当していた。JAおきなわによると、ことし6月16日から26日までの間に、金庫室に1人で入る際に衣服に隠して持ち出す手口で複数回横領したという。

 上司と出納担当だった同職員の2人で毎日金庫室の現金を確認していたが、手書きで作成した原票を基に同職員がパソコンに打ち込み現金有高表を作成する際に横領分を水増ししていた。本来ならば上司が原票と有高表を照らし合わせて確認する必要があったが、怠っていたという。

 7月1日に上司が現金と表の不一致に気が付き調査したところ、3日に同職員が横領を認めた。横領された金額は、6日に同職員の親族が全額補てんした。JAおきなわは7日に警察署に相談した。今後、調査を進め顧問弁護士とも相談して刑事告訴するかなどを検討するという。

 JAおきなわでは、2019年にも男性職員が共済金計1893万円を横領したことが発覚した。普天間理事長は「信頼を著しく失墜させた。組合員、利用者、関係者におわび申し上げる」と謝罪し、徹底した事実調査と再発防止計画を策定するとした。