<東京五輪まで1年>沖水出身コンビ、世界レベルへの挑戦 當銘孝仁・大城海輝(カヌー)


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 2021年の夏に延期された東京五輪の開幕まで23日であと1年となる。東京パラリンピックの開幕はその約1カ月後。新型コロナウイルスの感染収束への道筋が立たない中、来年の開催についても不透明さを増している。しかし、県勢選手たちは立ち止まってはいない。夢の舞台で光り輝く瞬間を信じ、自らの限界に挑み続けている。

ナショナルチームのトレーニングで鍛錬を積む當銘孝仁(左)と大城海輝=13日、石川県小松市の木場潟カヌー競技場(當銘孝仁提供)

 カヌー・スプリントの男子カナディアンペアで大舞台を目指す沖縄水産高出身の當銘孝仁(27)=大正大出、新潟・三条市スポーツ協会、大城海輝(27)=鹿屋体育大出、三重県スポーツ協会=は昨夏の世界選手権で準決勝進出を果たしたが「まだまだ世界と戦えるレベルじゃない」と強化に余念がない。

 ナショナルチームの活動は4月中旬に中断したが、6月上旬に拠点とする石川県で活動を再開した。9月に欧州で開催予定の世界選手権に向けて調整中だ。

 各種大会の中止など、春先から競技環境が一変する中でも「いつ『大会に行け』と言われてもいいように体力を維持していた」(當銘)とモチベーションを保ってきた。背景には2~3月のポルトガル合宿での経験がある。世界トップの中国選手と練習を共にし「似て非なるもの」(當銘)、「同じスポーツじゃない感覚」(大城)と別次元のスピードやスタミナを目の当たりにした。

 パドルを水面に入れるタイミングや角度、ストロークの大きさなど全ての要素の底上げが必要と見るが、掲げる課題の一つにスタートのスピード不足がある。序盤は抑え中盤から一気に抜き去るレース展開が多いが、當銘は「力を温存している間のスピードを上げて、タイムを縮めたい」と成長の道筋を描く。

 延期されたアジア大陸予選への出場権は維持された。ライバルのカザフスタンなど中央アジア勢も強化が進むとみられるが、大城は「練習の強度は以前より上がっている。力を伸ばしていきたい」と負けじとレベルアップを誓う。
 (長嶺真輝)