【北谷】在沖米海兵隊が新型コロナウイルス対策として海外からの人事異動者の隔離施設に北谷町内のホテルを使用した問題で、北谷町議会(亀谷長久議長)は22日、臨時会を開き、抗議決議と意見書を、賛成12、反対2、欠席4の賛成多数で可決した。同議会は17日の臨時会でも出入国者の基地内管理などを求める抗議決議と意見書を全会一致で可決したばかり。今回は議員提案により、さらに踏み込み、ホテル借り上げの解除や、米軍人の出入国時にPCR検査を実施することなどを求めた。同一の問題に対し再度決議するのは異例。
米海兵隊は20日に隔離措置を終え、今後は出国者の滞在にホテルを使用する。今回の抗議決議では、用途変更による継続使用に対して県や町が公式見解を出さないのは、継続使用を容認していると思われかねないとして「借り上げ措置の解除や二度と同様な措置をとらせないこと」を要請している。基地内従業員やホテル従業員らへのPCR検査の実施、風評被害の払拭(ふっしょく)なども求めた。
今回の決議と意見書の提案が担当の委員会を越えた複数の議員からの提案だったことに対し臨時会では「議会の体をなしていない」などと反対意見があった一方、「ホテル従業員から直接使用をやめさせほしいとの訴えもあり、緊急性がある」と、議案を後押しする意見があった。22日付で、日米関係機関に抗議決議と意見書を郵送した。