毎月恒例の「南農市」、感染対策し半年ぶり再開 純な味求め、告知なしでも盛況


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飛沫防止シールドを張った精肉加工販売=15日、県立南部農林高校

 【豊見城】沖縄県立南部農林高校(与那嶺国彦校長)の生徒たちが毎月開催している「南農市」が新型コロナウイルス感染防止のため休止していたが、15日、約半年ぶりに再開した。事前告知は一切していなかったにもかかわらず、近隣の住民や生徒の父母らが多く訪れた。

 商品の販売場所を分散設置し生徒がフェースシールドを着用して、密にならないよう購入者が並ぶ距離を空けるなど感染防止対策を取り開催した。

 生徒が授業の一環でつくって販売しているのはヒラミレモンジュース、酸乳飲料、シフォンケーキ、マドレーヌケーキ、小倉あんパン、ぜんざい、メロンの切り身、鉢物草花、ミツバチを飼育して採れた蜂蜜の瓶詰め、バイオで育てたランなどで、市価よりも安い価格で販売された。

 畜産実習室では生徒が育てた豚や鶏の加工製品のハンバーグ、肩ロース、豚ロース、ハム、ベーコン、ヒレ、テビチ、スモークチキン、ソーキ、ソーキ骨、豚ハラミ、レバー、鶏卵など、精肉店以上の品ぞろえで長い行列ができていた。

 畜産加工品販売を担当した當間弓月さんは「これまでの南農市とは違った配置で、出入りで密にならないように感染防止対策を考えてやっている」と説明。「1月から待っていたんだよー、という声をいただき、うれしい」と感想を述べた。
 (喜屋武幸弘通信員)