1年生で初めての大舞台にコツコツと積み上げた練習の成果を存分に示した金城野風(北山)。800メートルで自己新の2分21秒14を記録し、23日の1500メートルに続き、2つ目の金メダルを手にした。決勝では終始先頭を譲らなかったが、ラスト300メートルで花田佳乃(中部商)に詰められる場面も。「何とか逃げ切ったというのが正直な感想」だと話す。
花田にはこれまで一度も勝ったことがなく、本番前は緊張していた。1500メートルの疲れも残ることから今回はトップ集団に食いつき、ラストで勝負を懸けるゲーム展開を描いていた。しかし「持久力があるから大丈夫。序盤から積極的に走れ」という顧問の声に背中を押された。
経験値では2、3年生に劣るが、勝利への執着心と陸上に懸ける情熱は誰にも負けない。高校3年間の目標タイムは1500メートルでは4分40秒前半、800メートルでは2分20秒を切ること。「しっかり結果を残し、県外で戦える選手になりたい」。無限の可能性を秘めた金城の目には全国、世界の舞台が映っている。
(当銘千絵)