シードのウェルネス、強打で圧倒 高校野球夏季大会


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浦添商業―日本ウェルネス 2回1死満塁、走者一掃の二塁打を放つウェルネスのコンズ七斗=26日、北谷町のアグレスタジアム北谷(大城直也撮影)

 高校野球の2020県夏季大会第9日は26日、準々決勝4試合を2球場で行い、4強が決まった。シードの日本ウェルネスは10―0の六回コールドで浦添商に勝利。準決勝は8月1日午前10時からタピックスタジアム名護で行われ、第1試合は日本ウェルネス―八重山、午後0時半開始予定の第2試合はKBC未来―美里工のカードとなる。決勝は2日午後1時から、同球場で行われる。

 春に続きエースナンバーを背負うウェルネスの左腕・比屋根柊斗が五回までを投げ、浦添商を2安打、無失点に抑えた。次の登板も見据え、球数を考えながらの投球。低めに集め「打たせて取る」スタイルで、四回以降は三者凡退と付け入る隙を与えなかった。

 伸びのある直球にチェンジアップやフォークなどの変化球を織り交ぜ、的を絞らせない。春は「力任せに投げていた」が、長いイニングや完投の機会も増え「力を抜いて打たせよう」と投球術にも磨きがかかったようだ。

 打っては、4番・コンズ七斗が二回の1死満塁で走者一掃の二塁打を放つ。チームの打撃好調を象徴する主砲の一打だったが、本人は「まだまだ30点くらい」と厳しい評価。打ち上げてしまうことがあると言い、「初球から捉えられるようにならないと、勝ち上がれない」と4番の役割を自らに言い聞かせる。

 春に続き、2大会連続での4強入り。五十嵐康朗監督はエースについて「打たせて取ってリズムをつくってくれた」と評価。次戦に向けては「一戦一戦をしっかり丁寧にするだけ」と慢心せず、全力で挑む。
 (上江洲真梨子)

浦添商「リズムつくれず」

浦添商業―日本ウェルネス 3回無死、左方向へ安打を放つ浦添商の兼次諒

 日本ウェルネスの好投手に苦しめられ、打線が封じられた浦添商。三回に9番・兼次諒主将が左前打で出塁し、犠打などで進塁させたが、もう一本が出なかった。兼次は「守備、走塁、犠打などは良かったが、連打が出ずリズムがつくれなかった」と悔やむ。

 投げては継投策で相手打線を封じにかかるが、四死球を得点につなげられてしまった。全体では11四死球と投手陣に課題が残った。 五回から登板した津賀貞吉は「思い切り投げたつもりだったが、終わってみれば後悔ばかりが残る」と話した。


浦添商
 000 00 0 |
 330 21 1x|10
ウェルネス
(六回コールド)(浦)小橋川、座覇、津賀―兼次
(ウ)比屋根、川平―コンズ
▽二塁打 コンズ、宮城沙、平良光(以上ウ)

 【評】シードの日本ウェルネスが強打で圧倒した。下位まで切れ目ない打線は盗塁なども絡めて機動力も発揮。浦添商は打線が思うようにつながらなかった。