沖縄県が27日に発表した新型コロナウイルスの新たな感染者は18人と過去最多を更新した。県内の感染者の累計は210人に達し、7月8~27日の20日間で68人となった。この間の感染者は40代以下が76・5%を占めた。40代以下の感染者は4月末時点では43・7%で過半数を割っていた。7月に入ってからの“第2波”では傾向が逆転し、40代以下で感染が広がっていることが顕著になった。
県内の累計感染者数210人のうち、142人は4月末までに確認された。その後、2カ月以上新規感染者が確認されず、今月8日以降は新たに68人の感染が確認された。
4月末までの感染者は50代以上が80人(56・3%)、40代以下が62人(43・7%)だった。年代別では70代が27人で最も多く、10代が最も少なくて2人、次に30代が少なくて14人だった。
今月8日以降は50代以上が15人(22・1%)、40代以下は52人(76・5%)に変化した。年代別では30代が18人で最多、次に20代の16人が多い。最も少ないのは70~90代でいずれも1人ずつだった。
県の糸数公保健衛生統括監は若年層で感染者の割合が高くなっていることについて「若い人のコミュニティーで会食や飲み会で知らないうちに広がっている」と指摘する。現在は感染者の濃厚接触者は症状の有無に関係なくPCR検査を実施していることもあり、同年代の感染者を追跡できているとみている。
実際、27日の新規感染者18人のうち8人は無症状のため、過去の基準であれば検査対象から外れていた可能性もある。推定感染経路をみても県の推察が裏付けられる。4月末の時点では感染経路不明が68人(47・9%)で最も割合が多かった。
今月8日以降は患者接触が42人(61・8%)で最も多くなっており、確認された中では感染経路が追跡できていると言えそうだ。