座間味島の浄水場「高台に建設を」 住民の陳情を県議会で採択


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沖縄県議会(資料写真)

 【座間味】老朽化した座間味島にある浄水場の新たな建設場所を巡り、県議会土木環境委員会(瑞慶覧功委員長)は16日、津波の被害を受けない高台の建設を要望する「座間味浄水場建設予定地の変更を求める会」(中村毅会長)などの5団体が提出した陳情書を全会一致で採択した。28日、本会議でも全会一致で採択された。

 陳情書は県企業局が候補地として上げた阿真ビーチ近くの「阿真キャンプ場隣接地案」について再考を求めている。陳情の内容には「自然豊かな阿真キャンプ場に、一般開放できない浄水場建設は不適切であり再考を求める」「水道施設は、津波等の災害を受けない場所への建設を求める」などと記されている。

 土木環境委員会では候補地の選定について県企業局の対応に県議から質問が上がった。

 県企業局は6月17、18の両日に開かれた住民説明会で「阿真キャンプ場隣接地案」と既存の浄水場の用地に新設する「高月山―C案」の2案に絞り、座間味村が住民の意見を取りまとめて2案の候補地を選定するとしている。委員会では与野党の県議から「なぜ企業局長が先頭に立って決定しないのか」「村が候補地を決定すれば島は分断される」などの声が上がった。棚原憲実局長は「住民の生活に密着した問題なので、座間味村が決定することが望ましい」と答えた。