見はらしよく展望台増設、道の駅かでな 経済活性の拠点へ刷新


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 【嘉手納】2022年度のリニューアルオープンに向け拡張工事を進めている嘉手納町屋良の道の駅かでなで7月15日、安全祈願祭が開かれた。工期は21年12月下旬まで。米軍嘉手納基地の滑走路が眼下に広がる展望台を拡張するなど、町の観光スポットをより一層充実させることで、町全体の経済活性化にもつなげたい考え。

展望台の拡張などを盛り込んだ新しい「道の駅かでな」の完成予想図(嘉手納町提供)

 工事では03年度に供用を開始した既存の施設に加え、展望台を備えた新施設を増設する。新施設には最大7ブースの飲食店や、農作物や特産品の販売所が入居するほか、施設内で飲食できる休憩広場も設ける。誘客の要となっている展望台を嘉手納基地に向けて県道側へ大幅にせり出す形で増設し、より眺望を良くする。完成後は夜間にライトアップするなどして、町のランドマーク的役割も担うという。

 現在の施設の年間来場者数は53万人だが、完成後は約80万人を目指す。町の担当者によると、道の駅には嘉手納基地を見るため修学旅行生や海外から多くの観光客が訪れていたが、滞在時間の短さや消費単価に課題が残っていた。担当者は「魅力的な施設にリニューアルすることで来場者を増やし、一つ一つ課題を改善していきたい」と展望した。

 當山宏町長も、今回のリニューアルが町経済の活性化において重要な起爆剤になると確信している。町長は「新施設は雨や風を防げるため、町ならではのイベントも計画していきたい」と述べ、来場者が町内全域を散策したり店舗を利用したりすることで「産業振興の活性化につながれば」と期待を寄せている。