足りぬ病床、沖縄で利用率100%超える 20人が入院待機 「医療崩壊」の瀬戸際


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 新型コロナウイルス感染者の急増を受け、31日時点の県内病床率は104・2%となり、県内医療体制は逼迫(ひっぱく)した状況にある。県によると、約20人の無症状の患者が入院待機状態にある。県の大城玲子保健医療部長は「100%を超えたということは(患者を)収容できない状況に陥っているということだ」と危機感をあらわにした。

 軽症者を受け入れるホテルを、来週にも新たに確保できるよう交渉中という。

 県は31日時点の入院患者受け入れ病床数を235床としている。療養中患者は計244人で、重症者は3人になった。市中感染が確認されている中南部以外の石垣や北部での新規感染者が増えており、県は病床の確保を急いでいる。

 看護師1人、患者2人の新型コロナ感染が確認された沖縄赤十字病院は県の協力医療機関となっており、医療従事者の間で危機感が広がっている。医療機関で感染が確認された場合は、救急外来が制限されるなど医療崩壊につながりかねない。

 玉城デニー知事は会見で「なんとしても医療崩壊を食い止めなければいけない」と強調した。