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【島人の目】「黒人の命も大事だ」を考える

 6月7日の記事でオキシデンタル・カレッジを紹介した。同大はプライベート・リベラルアート・カレッジで教養科目は語学、自然科学、哲学、歴史など。主に知識・教養を総合的に高めることを目的に、1887年に設立された単科大学である。オバマ前大統領が同大に在学したのは1979年ごろだ。ロサンゼルス北方グレンデール市に近接したところにある。

 私がグレンデール市立コミュニティー・カレッジで学んだのが74年ごろで、それまでオキシデンタル・カレッジはほとんど知られていなかった。オバマ氏が同大で1年間ほど学び、81年にコロンビア大学へ編入、さらにハーバード大学で法律を学んだ後、上院議員になった。大統領となった際にオキシデンタル・カレッジが全米に紹介され、世界に知れ渡るようになった。

 オバマ氏はアメリカ初の黒人大統領として、特に少数民族にとって有利な政策を展開した。オバマ氏が大統領に就任した期間中に「黒人と白人の確執は解消され、黒人の地位は向上したのではないか」と感じとる人もいるかもしれない。しかし、16年7月13日に発表されたニューヨーク・タイムズの世論調査によると、69%の人が「人種関係は悪化した」と答え、この問題の難しさが浮き彫りとなった。

 「黒人の命も大事だ」のキャッチフレーズは今に始まったことではない。黒人差別に対するキング牧師らの運動が1950年代から進められ、1964年7月アメリカ議会で公民権法が成立した。その後も人種問題、特に黒人に関する問題はほとんどその解決を見ず、今日まで続いているのは嘆かわしい。

(当銘貞夫ロサンゼルス通信員)



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