つらい報道との距離の取り方 モバイルプリンスの知っとくto得トーク[170]


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先月18日、俳優の三浦春馬さんが亡くなりました。人気俳優で出演したドラマや映画も多かっただけにニュース番組でも多く報じられました。

三浦さんの件に限らず、自ら命を絶った方のニュースを知ることは非常に胸が苦しくなります。

こうした報道で、自分自身も生きることがつらくなることを「ウェルテル効果」【※1】と呼びます。

あなただけ特別にそういう気持ちになるのではなく、昔からそうした効果があると言われていたのです。

 

※1 ウェルテル効果 … 自死の報道のあと、自死を選ぶ人が増える現象。特に若者に多く見られます。ウェルテル効果を発生させないためにWHO(世界保健機構)は報道するメディアにも「自死をセンセーショナルに扱わないよう」呼び掛けています。

 

イラスト・小谷茶(コタニティー)

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自死の報道に限らず、SNSを見ていて「自分は人よりも劣っている」と強くコンプレックスを抱いたことはありませんか。

人と写真の内容やコメント、いいね・フォロワー数を比較して、自分はかわいくない、友達が少ない、お金がない…と。

SNSは、友好関係を広げたり、友人との距離を縮められる一方、私たちに強烈な孤独感を届けることもあります。

 

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つらくなったら、そうしたSNSアプリを一度削除してみるのも手です。

そしてリラックスできる、落ち着いたBGMを流してくれるアプリがあるので、イヤホンなどで「癒やし」の世界に浸ってみよう。

これらは「マインドフルネスアプリ」と呼ばれ、さまざまな種類があります。

自分なりの情報との距離の取り方、マインドフルネスの方法を探って、軌道修正できるようにしてみよう。

また、つらくなって自分一人ではどうすることもできないときには、LINEでの相談窓口【※2】もあるのでアクセスしてみよう。

 

※2 相談窓口 … 厚生労働省がまとめているLINEで相談を行っている団体の一覧です。LINEで友だち登録ができ、相談を受け付けています。

 

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ スマートフォンアドバイザー、フリーライター。沖縄県サイバー防犯PR大使を務め、スマホやインターネットの活動講座を学校などで実施。本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」(旬報社)も発売中。

http://smartphoneokoku.net/