コロナ対策本部発足 中部地区医師会 地域特化で対応


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関係機関の連携強化を呼び掛ける中田安彦本部長(左から3人目)=7日、北谷町の中部地区医師会

 【中部】新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化する中、中部地区医師会が主体となり関係機関と連携を図る「中部地区新型コロナウイルス感染症対策本部」が発足した。地域に特化した横断的対策組織は県内で初めて。7日、北谷町の同会で第1回会合が開かれ、関係団体が迅速・正確に情報を共有するため、携帯電話アプリを使った共有プラットフォームを構築することなどを確認した。

 プラットフォームでは感染者の療養状況や協力医療機関の空きベッド数、PCR検査判定情報などを随時更新、共有していく。インフルエンザの流行期を迎える9月までに構築する。

 本部長には中部地区医師会の中田安彦会長が就任した。県看護協会や県臨床検査技師会などの医療関係者をはじめ、中部市町村会、観光協会、商工会、ニライ消防本部などで構成する。

 初回会合では、医療現場から病床数の限界や情報不足を危惧する声、迅速な人材確保を求める声などが上がった。介護従事者からは、正しい感染症対策や医療の専門的助言が受けられるよう専用窓口の設置を希望する声も聞かれた。

 中田本部長は「コロナは医療問題だが社会問題でもある。経済を動かしながら命、社会を守るために知恵を出し合おう」と呼び掛けた。