広がる院内クラスター 県外から看護師の応援「病院機能を維持させる」


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 新型コロナウイルスの医療機関でのクラスター(感染者集団)が広がり県内の複数の病院で院内感染が起きている。医師や看護師の感染も確認されており県は県外の看護師をクラスターが発生した病院に派遣することを決めた。「病院としての機能を維持させる必要がある」と県も医療現場の感染拡大を警戒している。

 県は18日、ハートライフ病院(中城村)で6人、沖縄協同病院(那覇市)で5人が感染したと発表した。県内では一つの病院で5人以上が感染するケースが5院で確認されている。県はクラスター対策が急務としてウェルネス西崎病院(糸満市)とかんな病院(宜野座村)へ県外と自衛隊からの看護師を派遣する。応援看護師を通常の診療病棟に投入し、県内病院の看護師をコロナ病棟に専念させる考えだ。

 県の糸数公保健衛生統括監は4月の第1波では院内感染が確認されなかったことを指摘し「ウイルスが持ち込まれて知らぬ間に広がった。無症状であってもウイルスを持っていると想定し日常の行動に当たる必要がある」と強調。高齢者への感染拡大を懸念し「重症者が出続けた場合は緊張して対応していかないといけない」と話した。