沖縄、7月の観光客71%減 コロナ打撃で27.7万人、減少幅最大


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 県文化観光スポーツ部は25日、7月の入域観光客数が前年同月比71・2%(68万6300人)減の27万7300人だったと発表した。減少幅は7月として過去最大で、新型コロナウイルス感染拡大で往来が途絶えている外国人客は4カ月連続でゼロとなった。「Go To トラベル」が始まった4連休があったことなどから減少幅は6月に比べると12・2ポイント縮小したが、海外航空路線やクルーズ船が運行再開するめどは依然として立っていない。

 入域客を方面別に見ると、東京方面は前年同月比57・8%減の13万9600人だった。新型コロナの感染再拡大で東京は「Go To トラベル」の対象地域から除外となったものの、全体の半数を占めている。関西方面からの観光客は同51・9%減の6万4800人だった。

 例年であれば7月は入域客が90万人を超える沖縄観光の最盛期だが、新型コロナの県内での感染者急増を受けて厳しい状況が続いている。

 8月も県独自の緊急事態宣言が発令されていることなどから旅行のキャンセルが発生しており、県は減少幅は再び悪化すると見込んでいる。県によると、8月の航空予約は前年の27%にとどまっている。

 県は観光客の受け入れ体制や防疫体制の強化などを示した観光復興計画の策定を進めており、年内の公表を予定している。

 渡久地一浩文化観光スポーツ部長は「旅行マインドを絶やさない取り組みを実施し、感染が落ち着いている地域からプロモーションしていきたい」と話した。