首里城再建、寄付金で正殿の木材調達へ 有識者懇、来月初開催 


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努
第2回首里城復旧・復興推進本部で議論する関係者=27日午後、県庁

 昨年10月に焼失した首里城の再建に向け発足した県の首里城復旧・復興推進本部(本部長・玉城デニー知事)の第2回会合が27日、県庁で開かれた。本年度中に策定する復興基本計画の案について議論する有識者懇談会を、9月上旬に初開催することが報告された。このほか、復元へ向けて国内外から寄せられた寄付金を管理する「首里城復興基金」を正殿の木材の調達費などとして活用することも確認した。

 有識者懇談会は8人で構成する。本年度中に3回開催予定で、懇談会の下に設置する「新・首里杜(すいむい)構想検討部会」「琉球文化継承・振興検討部会」での議論も加味し、復興基本計画についての意見を取りまとめる。

 首里城復興基金は正殿の木材調達のほか、正殿の赤瓦調達、大龍柱、唐破風(からはふ)妻飾(つまかざり)、扁額(へんがく)などの復元に活用する。首里城正殿の復元は国の事業のため、県が国事業の一部に寄付金を活用して充当することになる。このため玉城知事は9月に上京し、菅義偉官房長官らに事業費の調整について申し入れる予定だ。

 18日までに県に寄せられた寄付金は総額約47億円となっている。