御願本「ゲキ」売れ、出版社がコピー配布へ 「旧盆部分だけでも」


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
旧盆の解説ページのコピーを書籍を購入した客に贈るジュンク堂書店那覇店の森本浩平店長=29日午後、那覇市牧志の同店

 「ゲキ推しの1冊!この『沖縄本』がスゴイ!」(同実行委員会主催)の第2回受賞作に24日選ばれた「絵でみる御願365日」(むぎ社・1760円)の売れ行きが好調で、旧盆を前に県内各書店で売り切れが相次いでいる。むぎ社は旧盆の祈願や御膳を解説した同書の7ページ分のコピーを県内各書店で無料配布(先着、1万枚を準備)する。

 むぎ社代表の座間味香深(かふか)さん(44)によると「『沖縄本』がスゴイ」のフェアのために同書を県内各書店に計700冊準備。同社の在庫も約400冊あったが、売り切れた書店から追加注文が相次ぎ在庫も底を突いた。5刷目の準備を進めているが旧盆後になるため、県内各書店の協力を得て、コピー配布を決めた。

 座間味さんは「冊数に余裕を持って準備したが、予想外で驚いている。買い求めに来た方に申し訳ないので旧盆の部分だけでも読んでもらえれば」と話した。

 那覇市のジュンク堂那覇店では29日午後から、同店で書籍を購入した人に配布。座間味さんに提案し、一緒に準備を進めた同店の森本浩平店長は「2015年の本だが異例の売れ行き。コピー配布で沖縄の出版物の素晴らしさを知ってもらうとともに、本屋に足を運んで良かったと感じてもらえれば」とPRした。