瀬底島のむんじゅる笠職人を記録 映画の製作資金募る 海燕社「残したい沖縄」をテーマに


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むんじゅる笠をつくる大城善雄さん (海燕社提供)

 映像製作プロダクション「海燕社(かいえんしゃ)」が、自主製作映画「むんじゅる笠(仮題)」の製作支援の資金を募るクラウドファンディングを始めた。目標額は215万円で、10月27日まで。

 海燕社は「残したい沖縄」をテーマに2010年に設立し、ことし10年目を迎える。これまで豊見城市教育委員会の依頼で製作した「語り継ぐ受け継ぐ豊見城の戦争記憶」など自治体からの受注作品を製作したほか、ドキュメンタリー映画「ふじ学徒隊」(野村岳也監督)を製作・配給している。また、県内で「海燕社の小さな映画会」を主催し、国内外の貴重な映像作品を紹介してきた。

 自主製作映画「むんじゅる笠」は、本部町瀬底島のむんじゅる笠の作り手・大城善雄さんの笠づくりを2016年から追ったドキュメンタリー。島で唯一の作り手となった大城さんの記録を軸に、神人(かみんちゅ)でもある大城さんの姿も描く。監督を務めた海燕社の城間あさみ代表は「自然に感謝し祈った、かつての沖縄の姿を、貴重な民芸品を通して描きたい。映画が継承の一助となることを願って製作する」と話した。

 集まった資金は追加の撮影と編集仕上げの製作費に使う。寄付は5千円からで、支援者全員に海燕社からのお礼状、希望者全員に映画のエンドロールへ名前を掲載する権利がもらえる。

むんじゅる笠QRコード

3万円以上からは大城さんの手作り竹細工民芸品一品がもらえる。寄付はクラウドファンディングプラットフォーム「モーションギャラリー」で受け付けている。