暴風域の大東島地方、最大瞬間風速36メートル　本島地方もあす接近【5日午前10時】

　非常に強い台風第10号は5日午前11時過ぎに「大型で非常強い台風」に変わった。気象庁によると、台風は午前９時すぎは南大東島の南南東約220キロにあり、1時間におよそ15キロの速さで北西へ進んでいる。気象庁によると、大東島地方は暴風域に入った。台風の中心の気圧は920ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートルで、中心から半径280キロ以内では、風速25メートル以上の暴風となっている。中心の北東側500キロ以内と南西側390キロ以内では、風速15メートル以上の強い風が吹いている。北大東で36メートル、南大東で32・2メートルの最大瞬間風速を観測した。6日未明には大東島地方に特別警報級の勢力で最接近する見込み。

　沖縄気象台では、記録的な暴風となる可能性があり、5日夜のはじめごろから猛烈な風が吹き、一部の住家が倒壊するおそれがある。風が強まる前に頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど厳重な警戒を呼び掛けている。

　沖縄本島地方でも、6日未明から暴風となる見込みで、暴風に警戒が必要。台風の進路によっては5日から暴風となるおそれもある。

　最大風速は沖縄本島が23メートル、大東島地方で55メートル、最大瞬間風速は沖縄本島35メートル、大東島80メートルが予想されている。

　大東島地方では、5日夜遅くから6日にかけて多い所で1時間に80ミリの猛烈な雨が降る見込み。台風の進路によっては5日から6日にかけて、大東島地方と沖縄本島地方では警報級の大雨となるおそれがある。5日12時から6日12時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、沖縄本島地方が200ミリ、大東島地方が300ミリとなっている。【琉球新報電子版】