台風10号、沖縄で最大3930戸が停電、避難は405世帯558人【6日午後8時】


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台風10号の暴風で破壊されたトタン小屋=6日午前10時40分ごろ、南大東島

 大型で非常に強い台風10号は6日、大東島地方を暴風域に巻き込み、勢力を維持したまま北上した。同日午前3時32分、南大東島で最大瞬間風速50・7メートルの猛烈な風を観測した。沖縄本島地方は同日午前6時19分、大東島地方は同11時29分に暴風警報が解除された。

 台風による被害は6日午後5時現在、南大東村でトタン屋根の破損4件、配水管破損1件があった。北大東村では倉庫やプレハブの全壊3件、北大東島空港待合室のシャッター破損1件があった。本島地方では沖縄市で倒木などの被害があった。けが人はいない。

 沖縄電力によると、台風の影響による停電は最大で6日正午時点の3930戸だった。同日午後5時現在、北大東村、南大東村など7市町村で1270戸が停電している。このうち本部町と恩納村は同日夜に復旧する見込み。

 県内では33市町村108カ所に避難所が設置され、最大で405世帯558人が避難した。暴風警報解除を受けて全避難所が閉鎖された。

 航空便は6日、少なくとも178便が欠航し、1万人以上に影響が出た。航空各社は7日も那覇と県外を結ぶ便など少なくとも29便で欠航する。約1100人に影響が出る見込み。沖縄旅客船協会によると、離島航路などは7日、沖縄本島と奄美各島を結ぶ便など少なくとも6便が欠航する。多くの便は同日早朝に運航を判断する。6日の海の便は78便が欠航した。

 沖縄地方の沿岸海域は6日午後4時半現在、うねりを伴い、大しけとなっている所がある。沖縄気象台は同日夜遅くまでうねりを伴う高波に警戒するよう呼び掛けている。大しけやしけの状態は7日昼前まで続く見込み。

 台風は6日午後7時過ぎに、枕崎市の南南西約100キロを1時間におよそ35キロの速さで北に進んでいる。長崎県の一部が暴風域に入っている。中心気圧は945ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心の東側330キロ以内と西側165キロ以内は風速25メートル以上の暴風となっている。【琉球新報電子版】