沖縄 新型コロナで高齢者2人死亡 感染割合は39日ぶりに全国最多を脱する


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄県は8日、新型コロナウイルスに感染し、県内医療機関に入院していた、いずれも那覇市の80代と70代の男性が死亡したと発表した。死亡者の累計は38人になった。県は80代男性について院内感染の可能性があるとしている。

 7日に死亡を公表した80代と90代の女性も院内感染の可能性が高いとしており、院内感染によるとみられる死亡者が相次いでいる。新規感染者は9人で、7月26日以来44日ぶりに1桁となった。累計感染者数は2238人。

 死亡した80代男性はクラスター(感染者集団)が発生した病院に別の疾患で入院中だった。先月17日に抗原検査で陽性が判明し、今月6日に死亡した。70代男性は先月15日に抗原検査で陽性となり、今月7日に死亡したが、感染経路は分かっていない。いずれも死因は調査中という。
 
 人口10万人当たりの直近1週間の新規感染者数は6・93人で1位の東京都、2位の石川県に次いで全国3位となった。全国最多を脱するのは39日ぶり。県の糸数公保健衛生統括監は、相次ぐ台風で行政検査ができない日が2日あった影響を指摘した上で「クラスターも出ているのでこのまま順調に下がっていくとはなかなか言えない」と述べた。

 警戒レベルの判断指標は7日時点で第4段階だった病床占有率が8日に第3段階に下がった。七つの指標が全て第4段階を脱するのは7月30日以来。

 糸数統括監は病床状況が改善しているとする一方で「高齢者や介護が必要な人が相対的に多くなり、退院や転院、コロナが治った後の施設調整が容易ではない」と話した。