辺野古設計変更、沖縄県の審査結果21年1月以降に 不承認の公算も


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 今回の設計変更承認申請書の告示・縦覧を経て、県は申請書の内容を詳しく精査していく。審査が完了するのは早くても来年1月下旬以降になるとみられ、年度をまたぐことも想定される。玉城デニー知事は新基地建設に反対しており、設計変更は不承認となる公算が大きい。

 県はこれまでに承認申請書の誤字や説明不足な点を調べる形式審査をした。今後は縦覧で寄せられた意見に加え市町村や海上保安庁などにも意見を聴取し、申請書の内容について審査していく。県は有識者にも見解を尋ねており、その意見も判断材料とする。

 県は防衛局が申請書を提出した4月21日を始点に、土日や祝日を含まない163~223日間を審査期間の目安とする標準処理期間としている。標準処理期間には県が申請内容について防衛局に質問し、その回答が返ってくるまでの期間は含まない。県は標準処理期間を「あくまで目安」と説明するが、審査が完了するのは来年1月下旬以降になるとみられる。玉城知事が申請を不承認とした場合や判断を先送りした場合、国は県を相手取った法廷闘争に持ち込むとみられる。辺野古の新基地建設を巡って県と国は、これまでに9度裁判で争っている。いずれも県は勝訴していない。