警備員らの役割分担と情報共有が不十分 首里城火災の再発防止委 出火原因に電気系統の可能性


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玉城デニー知事(右)へ首里城火災に関する中間報告書を手渡す再発防止検討委員会の阿波連光委員長=11日午後1時15分ごろ、那覇市の県庁

 昨年10月の首里城火災の再発防止策を協議する第三者委員会「首里城火災に係る再発防止検討委員会」(委員長・阿波連光弁護士)は11日、中間報告をまとめて玉城デニー知事に手渡した。中間報告では、夜間の火災を想定した警備員と監視員の訓練不足から役割分担や情報共有が不十分で消火活動に至らなかった点のほか、城郭という特殊な立地上、消防活動に支障が出た点などを問題点に挙げて改善を求めた。火災発生時、周辺の防犯カメラに不審人物は確認されなかったことなどから、電気系統設備からの出火が原因となった可能性は否定できないとした。

 中間報告を受けた玉城知事は「首里城公園の管理者として今後の防火対策にしっかり取り組みたい」と述べた。

 同委員会は法律、都市防災・文化財、建築防火・文化財、公園計画の4分野の5人の委員で構成し、今年3月からこれまでに3回会合を開催した。来年3月末でに最終報告を取りまとめる予定だ。
【琉球新報電子版】