玄関先で羽化 沖縄の天然記念物 フタオチョウ 名護市


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民家の玄関先で羽化したフタオチョウ=8日、名護市内

 【名護】名護市内東江の民家の玄関先で8日、県の天然記念物に指定されているフタオチョウが羽化して話題になっている。羽化した場所は玄関先のタイル上。朝日は当たらないが静かな環境。家族によると「早朝羽化して午前中身動きせずに静止し、羽を乾かしているようだった」と話す。

 県昆虫同好会の比嘉正一会長によれば「一帯には食草のヤエヤマネコノチチがあるので羽化はあり得る。それにしても玄関先とは面白い」と話している。

 尾状突起を2本持つタテハは日本ではフタオチョウだけ。花の蜜は吸わず、樹液や腐った果物に集まる。高いところを飛ぶのでなかなか見つけにくい。県は天然記念物に指定、採集は禁じられている。環境省は準絶滅危惧種に指定している。

(幸地光男通信員)