名護・安和での海上抗議、1カ月半ぶり再開 辺野古新基地


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琉球セメント桟橋の下でロープを運搬船の出航を遅らせる市民ら=15日、名護市安和

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設で沖縄防衛局は15日、資材搬入など作業を続けた。名護市安和の琉球セメント桟橋に大型車両が出入りし土砂を搬入した。土砂を積んだ運搬船の出港を遅らせる安和海上での抗議活動が再開された。8月の緊急事態宣言を受けて中止されてから約1カ月半ぶり。

 カヌー9艇とゴムボート1槽が午前9時半に岸を離れ、停泊する運搬船の横に垂れ下がるネットにロープをくくりつけた。運搬船は市民を排除しない限り出港しない。市民は自らの安全を考慮して船首と船尾付近のネットにロープをつけた。

 午前10時40分頃から機動隊の拘束が始まった。全員が拘束されたのは午前11時30分ごろ。約50分間出港を遅らせた。海上で抗議した鈴木公子さんは「コロナ禍でも工事を強行するのは命を軽んじている。弾圧が強くなればなるほど私たちは戦う意思を強くする」と話した。

 本部町塩川地区の本部港では土砂を運ぶ大型車両に向かい市民約10人が抗議した。【琉球新報電子版】