「沖縄の基地、分かりやすく伝えたい」 玉城知事、提言まとめ書籍活用へ 万国津梁会議


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「辺野古に替わる豊かな選択肢」

 玉城デニー知事は、在沖米軍基地の縮小に関する「万国津梁(しんりょう)会議」の提言をまとめた書籍のインタビューで「提言書を踏まえた上で、どう日米両政府に働き掛けるかを具体化している」「中身を分かりやすく国民に伝えていきたい」と語り、書籍を積極的に活用していく考えを示した。

 提言書の内容について「普天間飛行場の移設問題で(名護市)辺野古が唯一の解決策という政府の固定観念が、どれだけ米軍の戦略転換とずれているかが具体的に書かれている」と説明。その上で「ここから学んで国民の皆さんに明らかにしていかないといけない」と強調している。

 警察官による黒人男性暴行死事件で、米国で黒人差別に反対する運動が広がっていることに触れ「沖縄県民も同じように、基地の重圧から逃れるための声を出していいんだ、行動してもいいんだということを主張していく時が来ている」と話した。

 提言書をまとめた書籍「辺野古に替わる豊かな選択肢」(かもがわ出版)は15日付で発行。提言書本文のほか、会議委員長の柳沢協二元内閣官房副長官補と山崎拓元自民党副総裁の対談や委員らの座談が収められている。順次、全国の書店に並ぶ。