河野沖縄相、基地で「中高生の英語力トップに」 持論を展開


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
会見する河野太郎沖縄担当相=17日、内閣府

 【東京】河野太郎沖縄担当相は17日の会見で、米軍基地問題と沖縄振興の「リンク論」を巡り、「例えば沖縄の中学、高校生の英語能力が日本でトップクラスのようになったっておかしくない」と述べ、基地の存在を県内学生の英語力強化につなげるといった方策に言及した。 

 自身が外相時代に携わった、沖縄の学生を米国に派遣し米政府関係者らと意見交換させる「TOFUプログラム」などが念頭にあるとみられる。一方、沖縄戦をきっかけに長期にわたる米軍基地の存在を前提とするような枠組みは、基地が「銃剣とブルドーザー」によって造られた歴史的経緯から県民の心理的な抵抗感もあり、賛否がありそうだ。

 河野氏は基地に対する県民の心理的抵抗感については「使えるリソース(資源)は何でも使うことが大事なんじゃないか」との認識を示した。沖縄に基地が集中する現状について「逆に言うと、それをメリットにしていくことを真剣に考えないといかん」と指摘し、「沖縄のさまざまな特色を生かして経済、地域振興につなげていくことを考えたい」と話した。

 小泉政権時には基地のある自治体に英語で教育する、国立の小学校を造る構想もあったとした。