GACKTさんがデニー知事と初オンライン対談 首里城寄付御礼 「ウチナーンチュとしてやれることを」


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GACKTさんとオンラインで初対談し、首里城再建への寄付に謝意を述べた玉城デニー沖縄県知事=18日午後、沖縄県庁

 沖縄県の玉城デニー知事は18日、県出身アーティストのGACKTさんとオンラインで初対談した。GACKTさんが8月に県庁を訪れ、昨年10月に焼失した首里城の再建に向けて約470万円を寄付したことに、玉城知事が謝意を述べた。GACKTさんは2011年に放送された琉球王国末期を描いた時代劇「テンペスト」で清国の宦官(かんがん)、徐丁垓(じょていがい)役を演じたことを振り返り、「ウチナーンチュとして作品に携わることができたことは誇り」と語った。新型コロナウイルスの影響で観光産業を中心に経済が落ち込む沖縄の状況を気に掛けながら、「ウチナーンチュとしてこれからもやれることをやっていきたい」と故郷への思いを語った。来年には沖縄での凱旋(がいせん)ライブの開催を計画しており、玉城知事に「ぜひ来てほしい」と招待した。

 GACKTさんは首里城焼失のニュースを聞いたとき、「僕を含めて、沖縄の人たちの大事な心を失ったような気持ちだったのではないかと思う。沖縄の方たちだけでなく、沖縄に訪れた多くの観光客や沖縄を愛してくださる方たちがこうやって首里城の再建に大きな力を貸してくださるのは、いかに沖縄が愛されているかを表していると思う」と話した。首里城の復興だけでなく、新型コロナの影響で厳しい状況を踏まえ、「共に前を向いてしっかり進んでいくことが大切なのではないかと思う」と話した。また、20歳で上京した自身のキャリアを振り返り、「東京に出てきて今年で27年になる。27年越しにオリオンビールの顔になれた」とCM出演についての思いも語った。

 玉城知事は初対談に「仕事より緊張する」と言いながら終始笑顔で、東京にいるGACKTさんと画面越しに語り合った。県内の高校生が首里城のために寄付をしたことなどのエピソードに触れ、「年齢や沖縄に住んでいるかどうかに関わらず、一つのことにいろんな方たちの思いが集まって加わっていきたいという気持ちがありがたい」と感謝した。GACKTさんのライブへの招待に「ペンライトを振って応援したい」と笑顔で応えた。