演劇「9人の迷える沖縄人」 25日からオンライン配信 1972年の復帰、人々の思いを再現


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「9人の迷える沖縄人―」の一場面=6日、那覇市のアトリエ銘苅ベース

 那覇市の劇場・アトリエ銘苅ベース(当山彰一理事)が25日から、劇「9人の迷える沖縄人(うちなーんちゅ)~50 years since then~」(安和学治・国吉誠一郎作、当山演出)のオンライン配信を始める。「9人の迷える沖縄人―」は9月に同劇場で上演を予定していたが、県の緊急事態宣言の期間延長などを理由にオンライン配信に変更した。6日に同劇場で行った無観客公演の収録映像を10月31日まで配信する。

 「9人の迷える沖縄人―」は、沖縄が日本に復帰した1972年の状況や、今も沖縄が抱える米軍基地の課題を劇中劇の構造で表現した作品。現代を生きる劇団員が復帰50年を前に、72年当時の沖縄に住む人々の思いを再現した劇を演じる。劇中劇では、日本の復帰に賛成する人や沖縄独立を唱える人、米軍基地を受け入れるべきか答えを出さない若者や明確な答えを出せない有識者など、さまざまな立場の思いが交錯する。劇中劇の登場人物の思いは、劇団員自身の思いともリンクする。

 出演は当山、犬養憲子、宇座仁一、国仲正也、与那嶺圭一ら。鑑賞料は1600円。台本が付く2100円のコースや1万円の劇場応援セットもある。詳細は同劇場オンラインSHOP(https://mekarubase.stores.jp/