戦後沖縄の復興に尽力、百瀬明大名誉教授が東京で絵画展 首里の森など描く


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百瀬恵夫さん(右から4人目)が仲間と企画した「絵画・墨書〈絆〉展」=東京都中央区の銀座アートホール

 【東京】戦後沖縄の復興に尽力した明治大学名誉教授の百瀬恵夫さん(85)が仲間と企画した「絵画・墨書〈絆〉展」が、18日まで東京都中央区の銀座アートホールで開催され、約300人が来場した。百瀬さんは、深い沖縄愛で沖縄県地場産業・泡盛を育てる会「紺碧会・東京」の会長や「NPO法人OSI=沖縄観光産業研究会」会長として活躍している。

 全て特別な場所を書いたという百瀬さんの透明水彩画は、夕映えが美しい首里城正殿と日本軍第32軍司令部壕のある首里の森、守礼門を描いた「首里城と守礼門の夕暮れ」や「明大記念館」、客員教授として暮らした心の故郷「ケンブリッジ大学とケム川」などを含めた6点。OSI研究会の篠原勲代表や玉川憲志さんの絵画も展示された。

 百瀬さんは泡盛業界や生コン業界の組合組織化を進め、価格の安定、本土への販売拡大など指導してきた。沖縄観光に携わる人材の資質向上にも寄与し、2017年に「瑞宝中綬章」を受章した。
 (山川夏子首都圏通信員)