<秋の叙勲>レスリングの発展に尽力 旭日双光章・津森義弘さん(スポーツ振興功労)


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 政府は3日付で2020年秋の叙勲受章者を発表した。今回最高位の旭日大綬章に、県内から仲井真弘多元沖縄県知事(81)が選ばれた。県関係者は県内在住者47人、海外在住者2人の計49人だった。地方自治や保健衛生、教育など、幅広い分野で市民の模範となる取り組みが評価された。受章者を紹介する。

 長年、県内レスリングの普及発展、技術向上に尽力してきた。指導者や練習施設もない状況から県協会発足に奔走し1976年5月、設立にこぎつけた。「協会の皆さん、家族や地域の方々のおかげ」と第一声で感謝を述べた。

 自身は柔道が専門で、レスリング競技経験はゼロだった。75年にレスリング全日本代表の沖縄合宿があり、世話役を引き受けたことが畑違いの種目に深く関わるきっかけとなった。

 高校教諭時代の教え子で現在指導者の屋比久保さんらが県内レスリング界をけん引する。裾野が広がり、子どもたちがプレーする姿を誰よりも喜ぶ。退職後は地域の自治会長なども務め、地域にも貢献する。

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 つもり・よしひろ 73歳。スポーツ振興功労。2005年から県レスリング協会会長。元高校教諭。山口県出身。