<秋の叙勲>地域力を牽引し通算25年 旭日単光章・銘苅嘉市さん(地域総合功労)


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子

政府は3日付で2020年秋の叙勲受章者を発表した。今回最高位の旭日大綬章に、県内から仲井真弘多元沖縄県知事(81)が選ばれた。県関係者は県内在住者47人、海外在住者2人の計49人だった。地方自治や保健衛生、教育など、幅広い分野で市民の模範となる取り組みが評価された。

 青年会活動を経て1983年に浦添市伊祖自治会長に就任。8期16年を務めた後にいったん退任したが、再登板、再々登板となり現在に至る。自治会長歴は通算25年になった。

 公民館建て替えのため資金集めで苦労し、市の「てだこまつり」に先立ち英祖王誕生の地とされる伊祖城跡で行われる採火式に取り組んだことが印象深い。

 92年からは民生・児童委員も担う。「ほとんど自宅を留守にして、地域のどこかにいるよ」。高齢者の1人暮らしの見回りや、深夜徘徊(はいかい)を防ごうと子どもの夜間指導も続けてきた。

 受章について「もらう年頃になってしまったかな。若手を育てて、いつでも交代できるよう準備を整えたい」と笑った。

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 めかる・かいち 76歳。地域総合功労。浦添市伊祖自治会長、民生・児童委員。