「疎開するならどこに行く?」住民目線で学ぶ沖縄戦 県が琉大でワークショップ


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講師の質問に2択で答える学生ら=10月26日、西原町の琉球大学

 沖縄県は10月26日、沖縄平和啓発プロモーション事業の一つである「ぴーすふるワークショップ」を琉球大学で実施した。共通科目「戦争と平和の諸問題」を履修する1~4年の学生128人が、対面とオンラインで受講した。共育ワークショップなどを行う狩俣日姫(につき)さん(22)が講師で、クイズやロールプレイなどを通して沖縄戦を学んだ。

 狩俣さんは、多くの住民が「集団自決」(強制集団死)に追い込まれた読谷村波平の自然壕チビチリガマを話題に挙げ「疎開するなら南部、県外、読谷村にとどまるのどちらがよいか」と質問した。学生は当時の住民目線で考えて選択した。

 戦争体験者が高齢化し、少なくなっていることにも触れ、狩俣さんは「沖縄戦を学べるのは当たり前じゃない。これから次世代にどう残すか、平和について考えるきっかけになってほしい」と話した。

 県は2019年度から「ぴーすふるワークショップ」を実施する。講師らが県内外の小学校~大学に出向き沖縄戦の実相と教訓、平和の尊さの理解を求めることを目的としている。