泡盛にクリームブリュレの香り…「泡盛ブレンダー」初の覇者・石川由美子さんが手がけ発売


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石川酒造場の大城俊男社長(右)と泡盛ブレンダー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた石川由美子氏=10日、那覇市泉崎の琉球新報社

 石川酒造場(西原町)は、沖縄国税事務所の2020年度泡盛鑑評会で県知事賞を獲得した「玉友 甕仕込」(度数42度)の販売を始めた。泡盛のブレンドを担当したのは同社製造部の石川由美子氏(44)で、今年度から鑑評会に新設された「泡盛ブレンダー・オブ・ザ・イヤー2020」に輝いた。

 カラメルの香りがする23年古酒に、年数の若い11年古酒を合わせることで、個々の酒では出なかったバニラ香を引き立たせた。クリームブリュレを思わせるような香りが特徴。古酒の割合は23年が10・7%、11年が89・3%と細かくこだわった。

 石川氏は2000年に入社し、製造部で酒の品質管理やブレンド業務を担っている。10年ほど前から技術向上のため独自でテイスティングの勉強を始めた。会社にある全てのお酒を口に含み、味や風味を覚えた。80種類以上のお酒を年に2回テイスティングする作業を毎年続け、酒ごとの風味の変化などが次第に分かるようになってきたという。

 石川氏は「古酒同士をブレンドすると新しい味が出てくる。これからもおいしいお酒を突き詰めていきたい」と話した。同商品は限定270本で、量販店や酒販店で販売を始めている。720ミリリットルで希望小売価格は税抜き7980円。