将来の夢は数学教師 ステファニー・美代・安次富さん 県人会から奨学金「感謝」【アメリカ】


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高校卒業時の正装をして笑顔を見せる美代さん(中央)と、父・正信さん(左)、母・信子さん=アメリカ

 ステファニー・美代・安次富さんが今年6月に高校を卒業して、8月後半からカリフォルニア州立ポリテクニック・ポモナ大学で数学を専攻している。新型コロナウイルス感染拡大の影響で授業はオンラインで行うため、現在は両親と住んでいる。新型コロナの収束後に大学の寮に入る予定だ。「将来は数学の先生になりたい」と抱負を語る。

 父は金武町出身、母は波照間島出身で、県人会のメンバーだ。母は玉城流冠千会の与那嶺恵子先生から琉舞を習っており、美代さんも4歳から母に連れられて習い始めた。10歳から琉球國祭り太鼓も習っており、今年からロサンゼルス支部の副支部長として後輩の指導に励んでいる。新型コロナで琉舞の稽古はできないが、祭り太鼓はオンラインで練習をしている。

 今年の県人会ピクニックは初めてのバーチャル開催になり、母と一緒に琉舞と祭り太鼓、盆踊りで参加した。「約1カ月間、週1度の盆踊りの練習で、久しぶりに県人会メンバーに会えた時はうれしかった」と振り返る。県人会から大学進学のための奨学金を与えられたことに感謝した。

 2019年には北米沖縄県人会代表で、沖縄でのウチナージュニアスタディープログラムにも参加した。いろいろな国のウチナーンチュと出会い、世界中で友達を作ることができた。離れているのでなかなか会えないが、「ウチナースピリットでつながっていることを知っているので、寂しくはない」と笑顔を見せた。

 小さい頃から県人会の人たちの温かさとウチナースピリットに囲まれて育った。県人会のイベントや日系コミュニティーの行事にボランティアで参加したり琉球舞踊や祭り太鼓を披露したりしている。

 「(新型コロナの)パンデミック(世界的大流行)の最中に、どこへ行っても、常に沖縄の精神とつながりを保ちたいと思った。県人会を通して世界のウチナーンチュとつながりを持てたことは本当に感謝したい。これからも県人会をサポートしていきたい」と決意を述べた。

(当銘貞夫ロサンゼルス通信員)