土砂陸揚げ効率化へ 辺野古新基地 防衛局、台船設置検討


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 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向け沖縄防衛局は17日、埋め立て用土砂を陸に揚げる作業を効率化するために方法を変更する方針を示した。同日の環境監視等委員会で報告した。より多くの土砂を現場に持ち込み、投入作業を安定して続けることで埋め立てを加速させる構え。台船を置き、土砂を積んだ船を係留する方法や、土砂を蓄積する場所の設置を検討している。陸揚げ方式の変更で大気汚染物質の排出量は増す。

 防衛局は本部地区から船で土砂を運び、現場近くの海域で別の船に移し替えた上で護岸からキャンプ・シュワブ内の陸地に土砂を運び入れている。現在は船を直接、護岸に付けて陸揚げしているが護岸先端に台船(長さ60メートル・幅20メートル)を設置し、土砂を載せた船を台船に係留する方式を検討している。北側のK9護岸は土砂を積んだ船を2隻接岸できるようになる。

 大浦湾内に埋め立て用土砂を蓄積しておくため、大型船(長さ141メートル・幅36メートル)を常時係留することも検討している。蓄積可能量は約9千立方メートル。土砂運搬船、数隻分とみられる。

 大気汚染物質の排出量について防衛局は「環境保全図書の予測の5割以下」と強調したが、示した表によると現状よりも増す。