中学生が地元の戦跡をガイド 糸満市育成事業、研修で学んだ成果生かす


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写真を使いながら説明する(左から)福永梢子さん、大保舞紗さん、中村真麻さん=11月14日、糸満市米須の魂魄の塔

 糸満市平和ガイド育成研修(糸満市主催)に参加する市内全6校の中学生17人とOBらは11月14日、沖縄戦についてこれまでに学んだことを生かして、保護者や関係者を市内五つの戦跡に案内する戦跡ツアーを行った。

 この取り組みは、沖縄戦終焉(しゅうえん)の地である糸満市が「いのりのまち」として平和の尊さと戦争の悲惨さを正しく語り継ぐ人材を育成することが目的。市内の中・高校生を対象に沖縄戦の体験者から直接話を聴く機会を設け、市内外の戦災状況を学ぶ。

 戦時中に潮平の住民約560人が避難した潮平権現壕の案内をした金城紗央さん(13)=潮平中1年=は「地元のことだけど知らなかったことを研修で知ることができ、それを伝えられてよかった」と感想を話した。ツアーに参加した福永恭子さん(47)=糸満市大度=は「初めて知ることもあり勉強になった。案内に感心した」と話した。
 (中原貴子通信員)