J2のFC琉球を運営する琉球フットボールクラブ(倉林啓士郎会長)は7日、ロクト整形外科クリニック(浦添市、上里智美理事長)と再生医療関連事業を手掛けるセルソース(東京都、裙本理人CEO)の3者でメディカルパートナー契約を締結した。故障した選手の回復に再生医療の技術を取り入れた支援体制の整備はJクラブでは初の先進的な試みだという。
選手の血液から作る多血小板血漿(けっしょう)(PRP)を使う療法で、世界的にも広がっているという。PRPはセルソースが作製し、ロクトが医療提供する仕組み。PRPは人体組織の修復を促進する作用などがあり、セルソースの特許技術でさらに作用が高まる粉状に加工される。
半月板やじん帯などのけがで、患部に投与することで手術を回避。回復能力の向上やリハビリ期間短縮の効果などが期待されるという。PRP療法の実施については選手の状況を見ながら今後検討する。
那覇市のロクト整形Azで合同会見した琉球の小川淳史社長は「メスを入れずに治療を受けられる技術は広がっていくだろう。ロクト整形外科を通して(業界)トップのセルソースの技術を生かしJ1昇格へとつなげたい」と効果を期待した。