「サンゴ」についてリモート授業 GODACおでかけ教室が県外の学校向け初実施


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
サンゴの骨格標本を使って、生徒らにリモートで授業をする澤野健三郎講師=1日、名護市豊原の国際海洋環境情報センター

 【名護】名護市豊原の国際海洋環境情報センター(GODAC)は1日、東京都板橋区の東京家政大付属女子中学校の生徒を対象に、サンゴ礁や海洋ごみなどについて講義する「おでかけ教室」をリモートで初めて実施した。同センターは、沖縄の海の魅力を広く発信している。

 もともとは県内の学校に出向いて講義していたが、コロナ禍で11月からリモートに切り替えていた。講義は「深海のお話と水圧実験」「サンゴ礁のお話と海の酸性化実験」など四つのプログラムから選択できる。この日は45分の講義で、サンゴの生態から海洋酸性化などの問題まで幅広く紹介した。

 県外の学生向けの講義であるため、サンゴ礁の琉球石灰岩が石垣に使用され、県内では「生活の資材」となっているなど、サンゴと人々の生活が密接な関係にあることを強調した。澤野健三郎講師(41)は「暮らしの中にあるサンゴと触れ合いながら、もっと好きになってほしい」と語った。

 受講した東京家政大付女子中3年の佐々木彩夏さんと藤秋乃さんは来年3月に修学旅行で沖縄を訪れる予定だといい「琉球石灰岩が使われている石垣など、楽しみが増えた」と声を弾ませた。

 園田朗センター長は「オンラインにより距離がなくなった。海の楽しさや沖縄の地域性などを紹介していきたい」と力を込めた。リモート講義は県内外向けに実施している。申し込みや質問はGODAC(電話)0980(50)0111まで。