西崎特支がリモート学習 県系人が講師 生活、移民史に関心【ボリビア】


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スクリーンの画面でボリビアの若者と会話する西崎特別支援学校の生徒=糸満市の同校

 西崎特別支援学校中学部の2年1組が11月25日、ボリビアの若者とリモート学習を実施した。教室のスクリーンの画面を通じて、生徒5人がボリビアの文化や沖縄から移民した県出身者が設立したオキナワ村について学び、海外への興味・関心を深めた。(安里玉元三奈美通信員)

 県費留学や市町村などの帰国研修生のOB・OGで構成する、レキオス会の屋良さやか会長(27)と、比嘉成美さん(26)が講師を務めた。ボリビアの豊かな自然のほか、流通するお金、食べ物、文化などについて話をした。オキナワ村の移民当時や現在の街並みのほか、沖縄の伝統文化が受け継がれている様子を写真などで紹介した。

 質疑応答では「ボリビアのおすすめの世界遺産は」と聞かれ、ウユニ塩湖を紹介した。「生活で大変なことは」という問いに、さやかさんは「信号を守らないことが大変」と答えた。「沖縄のなまりで話してください」とのお願いに対し、ウチナーグチで話し掛け、生徒から笑みがこぼれた。生徒は緊張した様子や恥ずかしそうな表情を見せながらも、うれしそうに会話を楽しんでいた。

 参加した平安慶仁さん(14)は「ウユニ塩湖に行ってみたい。ボリビアに行ったら、いろいろと食べてみたい。知らなかったことを知れたのでうれしかった」と感想を述べた。

 沖縄の移民史を知り、海外に県系人が多くいることに関心を持ち、海外に興味を抱いて、探究心の向上につなげることを目的に実施した。企画した担任の名城信吾教諭は「新型コロナ禍の新しい時代だからこそ、オンラインを使った海外との交流学習ができてうれしい」と話した。