「夢を持って笑顔で挑戦して」パラカヌー日本代表の瀬立選手 小学生にエール


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児童を前に、挑戦することの大切さについて語る瀬立モニカさん=9日、名護市立稲田小学校

 【名護】東京2020パラリンピックのパラカヌー日本代表、瀬立モニカさん(23)が9日、名護市立稲田小学校で児童を対象に講演した。瀬立さんは「夢を持つことは、なりたい自分に近づくための第一歩だ。笑顔を忘れずに頑張って挑戦してほしい」と呼び掛けた。

 瀬立さんは高校1年生のとき、体育の授業で倒立前転に失敗、体幹機能障害を負い、車いす生活を余儀なくされた。カヌーは中学時代から始めていたが、リハビリに打ち込み、パラカヌーの選手として復帰。2016年のリオデジャネイロ・パラリンピックに出場し、8位に入賞した。

 瀬立さんは「出場できたが、かなり離されての8位だった。地元の東京では悔しい思いをしたくない」と筋力強化や競技用車いすでの長距離走などにも取り組んできたことを紹介した。

 18年のカヌースプリントワールドカップでは5位に入賞するなど世界の第一線で戦う瀬立さんは「コーチや家族など周囲の人たちの支援があるからこそ競技に打ち込める」と感謝することの大切さを強調。その上で「失敗することは大事。そこから何かを学ぶことはもっと大事だ。みんなも勉強もスポーツも同時に頑張ってほしい」とエールを送った。瀬立さんは21年4月まで名護市や大宜味村で合宿する予定。