スマホ片手 県内ぐるり 沖縄Maas実証事業、23日開始 ネット決済 糸満―本部半島 モノレール軸 お得に


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 情報通信技術を活用した次世代交通サービスの構築を目指す「沖縄MaaS事業共同連携体」(代表会社・沖縄都市モノレール)は16日、23日から始まるMaaS実証事業の概要を発表した。参画事業者のチケットをインターネットサイトで一括して予約、決済することが可能となり、糸満市から本部半島までの広範囲をつなぐ交通網が形成される。

 沖縄都市モノレールの安谷屋直樹営業サービス課長は「スマホ一つで各地に行くことができ、ノーストレスで観光を楽しめる。県民にとっても、マイカーを使わずお得に観光施設などを利用できる」とメリットを説明した。

 事業に参画するやんばる急行バスも23日から、モノレール・てだこ浦西駅と今帰仁村役場をつなぐ高速バスを1日2往復運行すると発表した。

 MaaSは「モバイル・アズ・ア・サービス」の略。同共同連携体は複数の交通機関と観光・商業施設のチケットを連携させた観光型MaaSの構築に取り組んでいる。

 23日に始まる専用サイトでは、会員登録後に商品を選択してクレジットカードなどで購入できる。サービス開始当初は沖縄都市モノレール、カリー観光バス、東京バス、やんばる急行バスの4社の乗車券や首里城公園、沖縄美ら海水族館の入場券などが発売される。乗車券と入場券のセット売りも始まり、通常の定価よりも割引価格で販売される。

 23日から始まる実証は第1段階で、2021年2月から始まる第2段階ではさらに船舶など連携する他のサービスのチケットも購入できるよう機能を拡充していく考えだ。

 MaaS共同連携体にはほかにも琉球銀行、ゼンリン、TISなどの企業が参画している。自治体は石垣市、浦添市、宮古島市、今帰仁村、伊江村、座間味村、竹富町が参画している。23日には代表者らが集まり、モノレールてだこ浦西駅でサービス開始を祝ってセレモニーを開く。