35人学級「先進県」沖縄は中学でも完全適用へ調整 政府方針を注視


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 政府は小学校の1学級当たりの上限人数を現行の40人(小1は35人)から全学年で35人に引き下げる方針を固めたが、沖縄県はすでに中1以下で35人学級(小1、小2は30人)を実現している。県教育委員会は中2、中3の35人学級実現に向けて調整を進めている最中で、政府の動きを注視している。

 県教委は2005年度から学級の少人数化に着手した。小1から段階的に適用学年を拡大し、18年度までに中1以下の学年で35人学級を実現。小1、小2はさらに少ない30人学級となっている。

 公立小中の教職員定数は、学級数や児童生徒数で機械的に決まる「基礎定数」と、現場の課題に応じて政策的に配置する「加配定数」がある。少人数化すると学級数が増え、基礎定数だけでは教員が足りなくなるが、県教委は「加配」の教員を充てることにより、少人数化を実現している。国が決める「基礎定数」と「加配定数」の配分がどのように変わるかは不明な点もあり、県教委は情報収集に努めている。