沖縄の幸福度アップには「高度観光人材の育成を」 日本総合研究所の松岡氏が提言


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講演する日本総合研究所の松岡斉理事長=16日夜、那覇市泉崎の琉球新報ホール

 日本総合研究所の松岡斉理事長の講演会「2020年版都道府県幸福度ランキングから見る沖縄」(主催・勁草塾沖縄事務所、琉球新報社)が16日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれた。同研究所がまとめた同ランキングで、沖縄が総合45位だったことから、沖縄が発展し総合順位を上げるために「高度観光人材の育成が必要だ」と提言した。

 ランキングを五つの分野ごとに見ると、沖縄は健康11位、文化21位と比較的高い水準に位置する。一方、仕事や生活、教育は全国最下位だった。松岡理事長は沖縄の強みを生かす戦略的視点として、健康と観光を結びつけたヘルスツーリズムの推進や、アジアのダイナミズムを捉える観光人材の育成を挙げた。

 ヘルスツーリズムに対応できる高度観光人材を、官民連携で計画的に育てることが、若年者の雇用の安定にもつながるという。その上で「健康から教育までつながる(官民が連携する)横串の一気通貫で、やっていかないといけない」と指摘した。

 出席した玉城デニー知事は、新型コロナウイルスの終息や次期振興計画の策定に関連して「自分が動かないとコロナも抑えられないし、新たな沖縄も作ることができないという気持ちを持ってもらえるよう、県庁はもちろん、私もぶっとい横串を刺していきたい」と決意を述べた。