放射性物質含む米軍の部品放置「県民の水がめが廃棄場に」 琉大名誉教授・矢ケ﨑氏が問題提起


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北部訓練場跡地で見つかった放射性物質を含む部品について解説する矢ヶ﨑克馬琉球大名誉教授=17日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前

 【辺野古問題取材班】名護市辺野古の新基地建設で沖縄防衛局は米軍キャンプ・シュワブで関連作業を進めた。ゲート前テントには、矢ヶ﨑克馬琉球大名誉教授(物性物理学)が訪れ、米軍北部訓練場跡地で放射性物質を含む電子部品が見つかった問題について解説した。矢ヶ﨑氏は「県民の水がめがある北部訓練場が、放射性物質の廃棄場になっているのではないか」と問題提起した。

 矢ヶ﨑氏は部品がコンクリートなどで覆われて投棄されていたことについて「放射線や熱に対する厳重な防護だ。訓練中の投棄ではなく、他の基地で防護処理をしたのではないか」と指摘した。放射性物質「コバルト60」の線量が現状では人体に影響のないレベルになっているとする一方で、「米軍は(放射性物質投棄の)ルールを守っていない。彼らにとってはよその国かもしれないが、我々が現に生活している場所だ。原状回復を求めない政府の姿勢も問題だ」と強調した。

 この日、ゲート前の抗議には約70人が参加した。ゲートからは大型車238台分の工事資材が搬入された。