「調査の継続を」 米軍機の部品落下で県警報告を受け緑ヶ丘保育園


この記事を書いた人 Avatar photo 滝本 匠
県警の実験結果公表を受け取材に応じる緑ヶ丘保育園の神谷武宏園長(左)と「チーム緑ヶ丘1207」の宮城智子会長=18日夕、宜野湾市野嵩の同園

 【宜野湾】宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園で2017年12月にあった米軍部品落下事故で、県警が「落下物と特定できなかった」とする実験結果を公表したことを受け、園側は18日夕、同園で会見した。園側は、県警が上空から落下した可能性を「否定するものではない」と示したことに一定の評価をしつつ、実態解明の調査を継続するよう求めた。

 園の神谷武宏園長と、園の保護者らでつくる「チーム緑ヶ丘1207」の宮城智子会長が会見した。県警から18日午後3時半ごろ、神谷園長に電話で結果報告があったという。

 事故後、米軍が落下を否定したことで、当時、園には「自作自演だ」などの誹謗(ひぼう)中傷の電話が相次いだ。

 神谷園長は、県警が上空から落下した可能性も指摘したことに「私たちの状況を酌んでくれた」と感謝したが、「一つの落下実験だけで結論を出すのは間違いだ」と指摘した。「子どもたちの命に向き合っていただきたい」と述べ、多角的に調査するよう求めた。

 宮城会長は、原因が特定されない結果に「思っていたものではない」と受け止めを話した。事故から3年たつが、園上空周辺を米軍機が飛ぶ状況は変わらず悪化もしているとして、「皆で自分事として考えることが大事だ」と強調した。