8年半 愛育み結婚 県系人ジャニス・金城さん コロナ収束後、沖縄で挙式も


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12月4日に結婚したジャニス・金城さんとジーン・ブラスワイトさん=ニューヨーク市

 1960年代の大ヒット映画「招かれざる客」の日本版とも言えるような「県系人の愛の物語」がある。ジャニス・金城さん(39)とジーン・ブラスワイトさん(42)が初めて会ったのは、2011年のニューヨークだった。ジャニスさんはメーキャップの仕事をしていて、ジーンさんはショーの準備に取り掛かっていた。2人は初めて会った時からとても気が合って、楽しい会話を交わしたという。ジーンさんはジャニスさんのことを気にして「全てうまくいっているかい」と優しく確かめたりした。

 それから3カ月が過ぎ、2人ともショーの仕事が終わり、互いのコミュニケーションは1年ほど途絶えた。12年5月、ジャニスさんはジーンさんのことが気になって「ハロー、元気でやっている?」とメッセージを送った。しばらくするとジーンさんから「私はあなたのことが気掛かりだったんだ。何とか連絡を取りたかったんだ」と返事が来た。

 その後、ニューヨークのイタリアンレストランで初めてのデートをして、ジーンさんから「結婚してほしい」と告白された。それからデートを重ね、離れられない間柄となった。初めて会った日から8年半の月日が流れていた。

 ジーンさんはニューヨーク市で生まれ、母はバージニア州出身、父はカリビヤン・アイランド西インド諸島内のバルバドス出身。現在はソニー・ミュージックニューヨークのディレクターをしている。

 ジャニスさんはカリフォルニア州アナハイムヒルズの金城義男・淑枝夫妻の次女として生まれ、南カリフォルニア大学(USC)で国際関係を専攻した。フランスのソルボンヌ大学に半年間留学した経験がある。国連の職員を目指したが、かなわなかった。

 米国に戻り、ふとしたことからメーキャップに興味を持ち、めきめきと腕を上げ、ニューヨークで女優のミャリー・ブライジの専任として活躍している。

 新型コロナウイルスの感染が収束したら、来年には親戚関係を招待して、ジーンさんと一緒に沖縄の海で大きな結婚式を挙げるつもりだと、ジャニスさんはほほ笑んだ。

 (当銘貞夫ロサンゼルス通信員)