【名護】沖縄県重要無形文化財(伝統舞踊)保持者の眞境名結子さんが会主を務める、宗家眞境名本流眞薫会の「眞薫結の会」の舞納めが20日、名護市の山入端公民館で開催された。眞境名さんら会主をはじめ15人の師範や教師らが格式のある琉舞を披露した。
眞境名さんは「来年は新型コロナウイルス感染拡大が収まり、以前のように伝統芸能の舞台が復活するようにとの願いを込めた」と話した。
眞境名さんによると、例年は北部芸能祭など年に4回ほどの舞台があるが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため全て中止になった。舞納めも例年は子どもから大人までの約30人が出演する大舞台だが、今年は15人に絞って、観客も出演者の家族ら10人ほどにとどめた。
舞納めでは、かぎやで風や瓦屋、花風など13演目が披露された。感染症対策で「密」を避けるため、化粧や衣装の着付け、地謡を省いた演出だったが、出演者は優雅な手の動きや足運びで情感豊かに舞いを披露した。
沖縄市から名護市の眞薫結の会の道場に通っているという宮城唯さん(29)は「花風」を披露した。宮城さんは「出場予定だったコンクールが中止になり、気落ちしていたが、舞納めを企画していただいたおかげで気を取り直して稽古に臨めた。コンクールへの出場に向けて頑張りたい」と話した。