北中城村議会で 初の女性副議長 喜屋武すま子さん就任


社会
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北中城村議会で初の女性副議長になった喜屋武すま子さん=22日、北中城村島袋

 【北中城】北中城村議会に12月、初の女性副議長が誕生した。村議2期目の喜屋武すま子さん(71)=本部町出身=だ。同村ではこれまで3人の女性議員がいたが、喜屋武さんが2014年に当選するまでは、8年間の女性議員不在の時期もあった。喜屋武さんは「政治の世界はまだ男性社会なところがあるが、(お互いの)意見が混ざり合うことで政策目標の根本にある住民福祉の向上につながる」と強調し、男女共同参画社会の実現に向け前を見据える。

 1974年に沖縄市の議会事務局に採用された。その後、同市が立ち上げた女性政策推進課(当時)に出向し、女性行政に関わってきた。「元々、女性の地位向上に対して関心があった。女性模擬市議会を開催するなど、刺激があり、学びの多い場所だった」

 退職して5年ほどたったころ、村議会選挙への立候補の誘いを受けた。夫の馨さんが前北中城村長だったこともあり「一家に政治家2人はとんでもない」という思いから、断り続けていたが、女性があらゆる分野で活躍することを願う自身の考えと行動の不一致に気付き、立候補を決めた。

 現在は、議会運営や村政に関わることを議論する全員協議会などでも積極的に発言することを心掛けているという。

 「よりよい環境に進化するには、いろんな角度から考えが混ざり、磨かれていくことが大切だ。相手を理解し尊重する心を忘れずに、発信していきたい」と語った。

(新垣若菜)