実は…花のある稼業です 塚崎昇平(北部報道部)


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written by 塚崎昇平(北部報道部)

 北部支社勤務になって3年目の私。担当市町村で行政から街ネタまでさまざまな取材に向き合ってきた。米軍基地問題に翻弄(ほんろう)されることも多かったが、心に安らぎを与えてくれた取材もあった。花の取材だ。

休みの日にたまたま訪れた、本部町の海洋博公園熱帯ドリームセンターで開催していた「チューリップフェア」での写真。以前ならカメラを向けなかったかもしれないが、北部報道部勤務で「花」に敏感に。(2020年1月 塚崎昇平撮影)

 自然豊かなやんばるでは花の話題に事欠かない。大型連休前後に伊江島などで咲き誇るテッポウユリに、梅雨の訪れを知らせるアジサイ、年明けにはヒカンザクラが山々を染め上げる。花鳥風月を愛でる趣味のなかった私も、四季の移ろいが楽しみになっている。

 きれいな花々は育てる人たちの努力があってこそ咲く。仕事の傍ら自前で花園を作り上げた人や、品種を組み合わせて自慢の一品を育て上げた人。心血注ぐ様子に圧倒されることも多かった。思いが高じ、写真に「目で見た通りの色彩に撮って」と注文されたことも。カメラの設定を何度も変えて試行錯誤した。

 新型コロナウイルスの影響もあり、中止になっている花のイベントも少なくない。そんな状況下だからこそ紙面やネットを通して、オンリーワンな花をお届けできればと思う。

(金武町、宜野座村、恩納村、伊是名村担当)


ゆんたくあっちゃー 県内各地を駆け回る地方記者。取材を通して日々感じることや裏話などを紹介する。